社会進歩党 結党宣言

社会進歩党 結党宣言

2025/03/09採択

 昨年のアメリカ大統領選挙後、多くの人々が懸念した通り、国際情勢は急激に緊張が高まっています。アメリカを含む様々な地域において民主主義、人権、法の支配を軽視する動き横行し、政治の不安定化が進行しています。アメリカが中国やロシアのような強権的国家になれば、それらの国の間で世界が分割統治されてしまう恐ろしい未来がやってくるかもしれません。

 そんな中でも日本政治においては、自民党を中心とした連立政権が長期にわたって続き、そのことが政治の停滞のみならず経済の停滞も招いています。政官財のトライアングルの癒着の深刻化および世襲国会議員比率の増加によって利益誘導政治が進行したことが、経済のダイナミズムを失わせ、日本の衰退を招いていることは明らかでしょう。不透明な税金の使われ方によって、中抜きや不正が横行し、日本の政治経済が明らかに機能不全を起こしてしまいました。加えて、外交面においては、自民党は絶えず歴代アメリカ政権の言いなりで、イラク戦争のようなアメリカが起こした侵略戦争を批判したこともなければ、不公平な日米地位協定の改定も本気で求めたこともなく、アメリカによる諸外国に対する横暴な行為に対して無批判を続けてきました。これまでならば、アメリカがいざという時に日本を守ってくれるという信頼があった故に、アメリカの理不尽な行動に対しても追従してきたのでしょう。しかし、もはやかの国が信頼できる国で在り続ける可能性は低くなった今、思考停止ともいえる自民党政権では、難局に対応できるとは到底思えません。


 一方、このような自民党をのさばらせてしまったのは、野党にも大きな責任があります。かつて自民党から政権を奪取した民主党を引き継ぐ諸政党は、55年体制における社会党と民社党の関係に回帰したようないがみ合いを続けています。一方で、新興の国政政党は排外主義なり財源の裏付けがないバラマキといったポピュリスト的な主張を繰り返しています。さらに、野党全体として問題なのは、憲法を始めとした政治制度自体が、自民党が政権を握りつづけるのに有利な仕組みになっていることをどの国政政党も認識せず、それを本質的に変えようと考えてさえもいないことです。


私たちは、立憲主義的アプローチから合理的な統治機構改革を実現することこそ、日本の政治経済の停滞を打破し、世界に貢献する日本を創るための必要条件と考えています。本党の前身となる社会民主進歩党は、これまで手が付けられなかった諸課題にも果敢に取り組み、政治・経済の大改革を目指すことを宣言しましたが、その方針を堅持しその実現へ全力を尽くします。私たちは日本国憲法の平和主義の精神を引き継ぎながらも、より民主的で効率的な統治体制を実現するために憲法改正を中心とした統治機構改革を行い、天皇と大統領が共存する日本型大統領制、連邦制への移行を視野入れた道州制、首都移転、省庁再編、選挙制度・議員身分制度の抜本的な改革を実現していきます。経済政策においては、グリーン・ニューディール諸政策を実行することにより、地球規模での脱原発の実現、新型コロナウイルスが深刻化させた衛生問題および経済格差問題の解決を図っていきます。さらに、外交安全保障面では、これまで自民党が取ってきた盲目的な対米追従政策を抜本的に見直し、公正で対等な日米関係を構築することが急務です。さらに、欧州、カナダ、アジア、オセアニア地域の民主主義国家と安全保障面での連携を深め、法の支配と民主主義の砦を築きます。その上で、ジェンダー間、人種・民族間の平等が実現し、誰もが安心して暮らせる世界の構築に日本がリーダーシップを発揮するよう全力を尽くします。


 ここで、日本と世界をより公正で平等なものにするための運動組織として結成された社会民主進歩党(Social Democratic Progressive Party)は、人類が皆平等であるという意識のもとに、社会主義を社会の不平等を是正し、より公正な社会をつくるための広義の運動であると定義し、市場経済を活用した民主的な社会主義運動である社会民主主義の推進を目指していました。同党はさらに、社会における様々な矛盾・非合理を改善し、より科学的に優れた価値観を新たに創造し普及させることで、人類の歴史を進歩させることを目指していました。私たちは、ITを中心として科学技術の進歩が所得格差を拡大したこと、今後AI技術の発展が寡頭制を強固にする可能性が高いことに危機感を感じ、民主的社会主義の重要性を強調することが必要であると感じ、本日、党名を社会進歩党(Socialist Progressive Party)に変更します。私たちは、カール・マルクスとフリードリッヒ・エンゲルスが打ち立てた科学的社会主義(マルクス主義)が理想としたユートピアの可能性を否定しませんが、一般的に「マルクス・レーニン主義」と呼ばれるものが主張する一党独裁制、暴力革命、非民主主義的な「民主集中制」を否定し、民主主義を死守し自由な経済活動を尊重する社会主義の進展を目指します。私たちは、民主的社会主義こそ、より幸福な世界を実現させる復活させる唯一の道であると信じます。 

 抜本的な改革を成し遂げようとする私たちには、これからも数多くの試練が待ち受けているでしょう。しかしながら、私たちは決して諦めることなく闘い、それらを克服していきます。


参考:社会民主進歩党 結党宣言

2020/9/10 採択

 21世紀が始まってから既に20年近くが経過した。かつて、多くの人々が21世紀を迎えるにあたってバラ色の未来が到来することを期待していたが、人類は今、大きな困難に直面している。新型コロナウイルス感染症は世界中で猛威を振るい、気候変動など地球環境問題が深刻化する一方で、世界中で経済格差や宗教対立が深刻化している。このような危機的状況下にもかかわらず、偏狭な人種的・民族的対立を煽る政治指導者や人権を無視した独裁者が世界中で跋扈し、諸問題の本質的解決が政治によって妨げられている。

 日本国内においても、これまで7年8か月もの間、自民党第二次安倍政権による憲法を無視し情報公開を否定した非立憲主義的な統治が続いた。しかしながら、長年にわたる自民党による政治支配を許した最大の原因は二大政党の左側の片翼を担った旧日本社会党および旧民主党の統治能力の欠如に他ならない。これらの政党においては、経済政策、安全保障と憲法改正に対する党内対立が解消されず、政党としての一体性が保たれなかった。後継政党は今後も名前を変えて生き残り続けるかもしれないが、残念ながら激しい党内対立が生じ同じ歴史が繰り返されるだろう。我々は、この不毛な対立によって政権交代が生じず日本の政治が停滞し、この国が衰退することを許してはならない。

 我々には、強い団結力を持つ中道左派政党を結成し、それが安定的に政権を担当する状況をつくる必要がある。何故ならば、それこそが、日本の政治文化を進化させこの国の公正で持続可能な発展を実現させるのに不可欠だからだ。所得格差・地域間格差を是正し、ジェンダー間格差を解消すると共に、非合理的で不必要な保守的な社会慣行を改めより透明で合理性のある進歩的な政治・経済・社会体制を構築することが今の日本には必要だ。また、非西洋に属する民主主義国である日本は、世界をより公正に発展させるための国家間の接着剤として大きな役割を果たす潜在的能力があることを忘れてはならない。

 我々は、日本と世界をより公正で平等なものにするための運動組織として、社会民主進歩党を結党することを、今日、ここに宣言する。我々は、人類が皆平等であるという意識のもとに、社会主義を社会の不平等を是正しより公正な社会をつくるための広義の運動であると定義し、市場経済を認める民主的な社会主義運動である社会民主主義の推進を目指す。さらに我々は、社会における様々な矛盾・非合理を改善し、より科学的に優れた価値観を新たに創造し普及させることで、人類の歴史を進歩させることを目指す。

 より良い未来を切り開くためには、タブーは存在してはならない。我々は、これまで手が付けられなかった諸課題にも果敢に取り組み、政治・経済の大改革を行う。我々は、日本国憲法の平和主義の精神を引き継ぎながらも、より民主的で効率的な統治体制を実現するために憲法改正を中心とした統治機構改革を行い、天皇と大統領が共存する日本型大統領制、連邦制への移行を視野入れた道州制、首都移転、省庁再編、選挙制度・議員身分制度の抜本的な改革を実現する。さらに、グリーン・ニューディール諸政策を実行することにより、地球規模での脱原発の実現、新型コロナウイルスが深刻化させた衛生問題および経済格差問題の解決を図る。国際的には、ジェンダー間、人種・民族間の平等が実現し、誰もが安心して暮らせる世界の構築を目指す。さらに、人類以外の生物に対してもより公正な取り扱いがされるよう取り組み、この地球を愛にあふれた美しい惑星として後世に残せるよう尽力する。

 抜本的な改革を成し遂げようとする我々には、これから数多くの試練が待ち受けているだろう。しかしながら、我々は決して諦めることなく闘い、それらを克服していく。何故なら、闘いを諦めることは単に日本の停滞・衰退を受け入れることではないからだ。闘いを諦め、独裁者、差別主義者、気候変動否定論者、市場万能主義者の行動を放置することは、この星の未来を諦めることに他ならない。

 同志諸君。今こそ団結し、科学的視点を持って公正でより平等な日本と世界を作り上げ、後世に残そうではないか!





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