東日本大震災・福島第一原子力発電所事故から15年を迎えて【党声明】

 本日、東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故から15年を迎えました。亡くなられた方々に、あらためて深い哀悼の意を表するとともに、ご遺族の皆様、被災されたすべての皆様に心よりお見舞いを申し上げます。あわせて、この15年の間、被災地での復旧・復興、生活再建、医療、福祉、教育、地域コミュニティの維持、そして廃炉と事故対応に力を尽くしてこられたすべての方々に、深く敬意を表します。

 震災から15年が経過した今も、なお多くの方々が避難生活を余儀なくされています。東日本大震災と原発事故は、巨大災害と原子力災害が重なったとき、被害が単なる物的損害にとどまらず、人々の暮らし、仕事、家族関係、地域社会、自治体の存立そのものにまで、長期にわたる深刻な影響を及ぼすことを明らかにしました。私たちは、この現実を風化させることなく、社会全体で記憶し続けなければなりません。

 また、この一年を振り返っても、日本社会は地震、豪雨、台風、猛暑、感染症、物価高、国際情勢の緊迫化など、複合的な危機にさらされ続けています。こうした時代に必要なのは、災害ごとに縦割りで対処する発想ではなく、あらゆる危機に対応できる総合的な備えです。私たちは昨年訴えた「オールハザード型防災アプローチ」をさらに発展させ、人命と生活を守るための分散型でしなやかな社会を築くべきだと考えます。

 そのうえで、私たちはあらためて強く訴えます。東日本大震災と福島第一原発事故の最大の教訓の一つは、原発事故が決して「一企業の事故」でも「一地域の問題」でもなく、いったん起きれば社会全体に長期の負担と分断をもたらす国家的災害だということです。原発は自然災害に弱いだけではありません。武力攻撃やテロといった現代の安全保障上の脅威に対しても脆弱な、大規模集中型の危険なインフラです。私たちは、この重大な教訓を軽視した原発回帰の流れに明確に反対します。

 同時に私たちは、脱原発を「いつか実現すべき課題」として先送りするのではなく、できるだけ早く進めていかなければならないと考えます。それは、単なる抽象的な理想ではなく、社会と経済を現実に支える責任ある政策としての脱原発です。新増設や建て替えを認めず、老朽原発から順次、可能な限り前倒しで停止・廃止を進めるべきです。そのうえで、省エネルギーの徹底、送電網の強化、蓄電池、需要調整、地域分散型電源、屋根置き太陽光、地熱、中小水力、洋上風力、地域新電力などを組み合わせ、原発に依存しなくても成り立つ社会へと速やかに転換していく必要があります。

 また、その過程は、原発立地地域や関連産業で働く人々に犠牲を押しつけるものであってはなりません。廃炉、安全管理、除染・環境再生、再生可能エネルギー設備、送配電網整備、蓄電・省エネ産業への公正な移行を進め、地域経済の再建と新たな雇用創出を一体で支えることが不可欠です。脱原発とは、地域を切り捨てることではなく、地域に新しい産業と自治の基盤をつくることでもあります。

 この一年の政界の動きは、左派・リベラル勢力が原発政策を曖昧にしてまで既成路線に同調しても、結局、有権者からの信頼を得られないことを示しました。私たちは、安全保障、経済、気候、災害対策を統合し、原発依存からできるだけ早く脱却することこそが、これからの日本に必要な道だと考えます。

 社会進歩党は、東日本大震災と福島第一原発事故の記憶と教訓を胸に刻み、被災者の生活再建、地方分権と分散型社会の実現、強靱な防災体制の構築、そして脱原発の前倒し実現に向けて、これからも力を尽くしてまいります。
より安全で自由で持続可能な日本を次の世代に引き継ぐため、私たちは着実に前へ進んでまいります。

2026年3月11日
社会進歩党代表
鈴木しんじ





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