81回目の長崎「原爆の日」を迎えて
本日、長崎への原子爆弾投下から81年を迎えました。81年前の今日、一発の原子爆弾が長崎の街を破壊し、そこで営まれていた多くの人々の日常と尊い命を奪いました。
社会進歩党は、原子爆弾の犠牲となられたすべての方々の御霊に、謹んで哀悼の誠を捧げます。そして、長い年月を経た今なお、被爆による心身の傷と記憶を抱えながら歩んでこられた被爆者の皆様とそのご遺族に、心からのお見舞いを申し上げます。
「長崎を最後の被爆地に」。この言葉は、被爆者の皆様が自らの苦しみを越えて、世界と未来の世代へ託してきた切実な願いです。私たちは、この願いを決して過去のものにしてはなりません。
しかし、被爆80年の節目から今日までの一年も、世界では戦争と暴力が続きました。ロシアによるウクライナ侵略、ガザをめぐる深刻な人道危機に加え、本年2月にはトランプ米政権とイスラエルがイランへの大規模な軍事攻撃に踏み切り、イランによる報復攻撃も周辺地域へ拡大しました。
イランの核活動をめぐる国際社会の懸念は軽視できず、国際原子力機関による査察と検証への協力が不可欠です。しかし、それを理由として核施設を含む他国領域への軍事攻撃を正当化することはできません。核不拡散を掲げながら武力によって核施設を攻撃し、国際的な検証を困難にするトランプ政権の行動は重大な自己矛盾です。核をめぐる問題だからこそ、武力による威圧ではなく、査察と検証、対話と外交によって解決されなければなりません。軍事力による一方的な現状変更も、報復によって市民を危険にさらすことも許されません。
また、本年2月には、米国とロシアの戦略核兵器を制限してきた新STARTが失効するなど、核軍縮と軍備管理の国際的な枠組みも大きく揺らいでいます。核保有国には、核戦力の増強を競うのではなく、核兵器が使用される危険を減らし、対話と軍備管理を再構築する責任があります。
社会進歩党は、日本政府に対し、本年11月に開催される核兵器禁止条約第1回運用検討会議に、少なくともオブザーバーとして参加することを求めます。現在の日本が置かれている安全保障環境を直視し、国民の生命と平和を守りながら、核保有国と非保有国の分断を埋め、核軍縮と不拡散、危機管理、対話と外交を積み重ね、核の脅威を一つずつ減らしていくことが、被爆国日本の果たすべき役割です。
そして長崎の「原爆の日」に、私たちが改めて考えなければならないのが、被爆の記憶を未来へどう引き継ぐのかということです。被爆者の皆様から直接その体験を聞くことのできる時間は、確実に少なくなっています。証言を記録し、教育や地域社会を通じて次の世代へ伝え、世界と共有していく責任を、被爆者の皆様だけに負わせてはなりません。被爆の記憶を社会全体で受け継いでいくことが必要です。
また、戦争によって原子力施設が攻撃の危険にさらされる現実は、原発が抱える安全保障上の脆弱性を改めて示しています。社会進歩党は、再生可能エネルギーや分散型エネルギーへの転換を進めるとともに、原発立地地域の雇用と暮らしを守り、そこで働く人々を置き去りにしない公正な移行を伴う、計画的な脱原発を進めます。
平和とは、単に戦争がないことではありません。人々が暴力や恐怖にさらされることなく、一人ひとりの生命と尊厳が守られ、安心して暮らすことのできる社会を築くことです。
社会進歩党は、「長崎を最後の被爆地に」という誓いを胸に刻み、被爆の記憶を次の世代へ引き継ぎながら、戦争と核の脅威を一つずつ減らすための現実的な外交と国際連帯を積み重ねてまいります。
被爆81年のこの日、すべての人が平和と尊厳のうちに生きることのできる社会を実現するため、未来への責任を果たし続けることを改めてお誓い申し上げます。
2026年8月9日
社会進歩党代表
鈴木しんじ





