終戦81周年にあたって
本日、私たちは終戦から81年を迎えました。
先の大戦によって命を奪われたすべての方々に、深く哀悼の意を表します。空襲や原爆投下、沖縄戦をはじめ戦争の犠牲となられた方々、戦地で命を落とした人々、そして日本の侵略と植民地支配によって甚大な苦しみと犠牲を強いられたアジア・太平洋地域の人々に対し、改めて深い反省と心からのお詫びを表明いたします。
81年前に終わった戦争は、ある日突然始まったものではありません。軍事力による問題解決が正当化され、異なる意見が排除され、報道と言論の自由が狭められ、人々の生命と暮らしよりも国家の目的が優先されていく中で、日本は戦争への道を歩みました。この歴史を記憶することは、過去を振り返るためだけではなく、同じ過ちを繰り返さないために現在の社会を問い続けることでもあります。
しかし、終戦80年の節目から今日までの一年も、世界から戦火が消えることはありませんでした。ロシアによるウクライナ侵略は続き、ガザでも限定的な停戦のもとでなお暴力と深刻な人道危機が続いています。戦争によって最も大きな犠牲を強いられるのは、そこで日常を営む市民です。
さらに本年2月には、トランプ米政権とイスラエルがイランに対する大規模な軍事攻撃に踏み切り、イランによる報復攻撃も周辺諸国へと拡大しました。イランの核活動をめぐる問題には国際的な査察と検証が必要ですが、外交による解決の可能性が残されていた中で軍事力による解決を選んだトランプ政権の行動に、私たちは深い懸念を表明し、批判します。国際法と国連憲章は、全ての国と地域が遵守しなければなりません。それゆえ、我々は、たとえ同盟国であっても、国際秩序を損ない、市民の生命を危険にさらす行為には異議を唱えなければなりません。同時に、ロシアによる侵略、イランによる周辺国への報復攻撃、イスラエルやハマスによる市民を犠牲にする行為も、同じ原則のもとで問われるべきです。国によって適用する原則を変える二重基準から、平和な国際秩序を築くことはできません。
日本自身が81年前、力による支配と侵略の道を歩んだ歴史を持つからこそ、私たちには、誰によるものであっても侵略や国際法を軽視した武力行使を許さない責任があります。歴史への反省は、過去への謝罪にとどまるものではありません。その教訓を、現在の外交、人権、民主主義、そして平和を守るための行動へと結びつけることに意味があります。
同時に、平和を守るためには、現実の安全保障環境から目を背けることもできません。社会進歩党は、国民の生命を守るために必要な安全保障を確保しながら、その権力と武力の行使を憲法、国会、司法、そして国民の厳格な統制の下に置くことが重要だと考えます。外交と防衛、国際協調と危機管理を組み合わせ、戦争を起こさせないための現実的な努力を続けなければなりません。
そして、戦争を防ぐために必要なのは軍事や外交だけではありません。差別や排外主義を煽り、社会の中に敵をつくる政治を許さないこと。自由な言論と報道を守ること。貧困や格差によって人間の尊厳が損なわれない社会をつくること。民主主義を日々守り続けることもまた、平和を築く営みです。
戦争を直接経験した世代が少なくなっていく今、その記憶と教訓を次の世代へ引き継ぐ責任は、私たち社会全体にあります。戦争の悲惨さだけではなく、なぜ戦争を止めることができなかったのかを学び、歴史を自ら考えることのできる教育と社会を守っていかなければなりません。
社会進歩党は、過去の過ちから目を背けず、同時に現在と未来の平和に責任を持ちます。力による支配ではなく法の支配を、憎悪と排外主義ではなく連帯を、戦争ではなく対話と外交を選び、市民一人ひとりの生命と尊厳が守られる社会を築いてまいります。
終戦81年の今日、戦争によって犠牲となられたすべての方々を追悼し、二度と侵略戦争の過ちを繰り返さず、平和と自由、民主主義を次の世代へ引き継ぐため、未来への責任を果たし続けることを改めてお誓い申し上げます。
2026年8月15日
社会進歩党代表
鈴木しんじ





